『小倉碑文』A

注目すべきは「両雄同時に相会す」の部分である。
武蔵が遅参戦法を取って小次郎の焦らすといった、
人口に膾炙されている逸話とは異なる。
『小倉碑文』は巌流島の決闘に関する史料の中で
最も古いから、(武蔵の『五輪書』には巌流島の決闘の記述なし)
武蔵の遅参戦法は後世の創作ともいわれる。

小次郎が決闘を申し込んだこと、長刀を用いていたこと、
武蔵が木刀を用いて一撃で小次郎を破ったことは、
人口に膾炙している事柄と一致している。
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                         (update:'09.4.23)
参考資料『佐々木小次郎』川口素生/アーツアンドクラフツ