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佐々木小次郎が今日のようなイメージで以って
語られるようになったのは、昭和になってからで、
吉川英治氏の『宮本武蔵』以後である。

また、戦後になって村上元三氏の『佐々木小次郎』が登場し、
美剣士という設定では『宮本武蔵』の流れを汲みつつも、
当時アプレゲールと呼ばれた若者のような
奔放な佐々木小次郎像を描き、これも定着した感がある。

それ以後、両作品を題材にした映像作品は数多く作られ、
「美剣士」佐々木小次郎は人々に定着した。
小説と映像でこれだけイメージが変わった人物は稀といえる。

                          (update:'10.3.19)
参考資料『佐々木小次郎』川口素生/アーツアンドクラフツ