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実際の小次郎は巌流島の折、よもや十八ではなかろう。
そこで、勢源の最晩年に学び、勢源の高弟である
鐘捲自斎(かねまきじさい)に師事したという説が浮上する。
それは、自斎が小次郎に与えた中条流の伝書の写しが
発見されたからだという。
この写しの史料的価値はともかくとして、これなら
小次郎を宮本武蔵の同世代と設定しても矛盾はなくなる。
ちなみに、自斎はかの伊藤一刀斎の師でもある。

いずれにせよ、小次郎が仕えた細川忠興も中条流とのつながり
があるし、小次郎は中条流と所縁のある人物だという
ことは間違いなさそうである。
                          (update:'07.10.15)
参考資料『佐々木小次郎』川口素生/アーツアンドクラフツ