■赤壁の宴 【藤 水名子 著/講談社/講談社文庫】 (評価★0〜5)
 策瑜派のバイブル…ですが、周瑜ファンにはあまりお勧めではない…かも。
 『赤壁の宴』の周瑜は二重人格なところがあるので、 正史にみられるような溌剌とした(?)周瑜像がお好きな方には 正直言って読みづらい内容です;;
 でも「お前が女なら××するのに」とか言ったり、 周瑜を想ってニヤつく、そしてちょいSな孫策は悪くない。 むしろこれは策瑜派の孫策ファンにお勧め(笑)
 あと、孫策に2回ほど迫られるシーンや 冒頭の孫策の汗の匂いにクラクラするシーンは、 女性読者ならば周瑜を自分に置き換える…といった読み方が 比較的容易にできるようなので、あまり違和感を覚えないかもしれませんが、 策瑜好きならともかく、 「孫策といるときの周瑜は女!」という暗示をかけてから読まない と、男性読者諸氏にはかなりキツいです(←当たり前)
 孫策がワキガで周瑜が汗フェチと映るのも無理はない?(笑)
 そして、孫策の死後の周瑜は、 (孫策以外の)全ての他人を冷ややかに 見ているという姿勢が顕著になるので、孫権がとっても哀れです(笑)。
 大概、劉備と諸葛亮も内心でけなされていますが、孫権は周瑜に好かれたいのに、 内心では全く相手にされてないから尚更。同じ意味で小喬は孫権の次に哀れですね。 小喬のことを初めて哀れだと思った(笑)
 孫策≒呉夫人(母親)≒恵姫(無双の孫尚香)という設定は結構好きです。
 ちなみにこれ、私が無双知って、初めて読んだ三国志小説(どうよ?)
(お薦め度★★★☆☆、策瑜度★★★★☆、孫権哀れ度★★★★★)
(2010.10.31更新)